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2009/05/28[院長コラム]お湿りは大切。梅雨と唾液(つば)の話 その1

こんにちわ。
いよいよ六月、梅雨の季節になってきました。また、今年もすでに半期が終わり後半の世情はどうなるのでしょうか。
春夏秋冬、季節は夫々に美しく慈しみ深いものですが、梅雨はまた格別です。とは言え「梅雨〜?嫌だ〜。」という方が多いのも事実だと思います。ジメジメしているとか、カビっぽいとか、洗濯物が乾かないとか色々な愚痴が聞こえてきそうですね。けれども梅雨の時期の降雨が無ければ日本の緑豊かな大地が乾涸びてしまうのは周知の事実です。この時期のお湿りが人間はおろか様々な生命の営みにとって大変重要なのです。
お湿りが大切なのは私達の口の中も同じです。そのお湿りを担っているのが唾液(つば・だえき)なのです。ひごろはほとんど唾液のことを意識するヒトは居ないでしょう。しかしながら、ひとたび唾液の分泌が減少したり止まったりすると大変な事になります。
まず、生じるのは著しい不快感です。口渇感と言いますが、ヒリヒリ、ガサガサした違和感や生じ逃れようのない酷い痛みに襲われます。(以前の花粉症の時季のコラムにも書きましたが。)
さらに、食事がパサ付きノドを通らなくなってしまいます。ならば、お口に水分をふくめばいいじゃないか?とお考えの方も居ると思います。が、これが全く役に立ちません。実は水分と唾液は全く違うものなのです。
今回はお口の中の名バイブレーターとでも言いましょうか、最近ではその役割が様々にクローズアップされている「唾液、(だえき)つば」について書きましょう。
唾液の成分
唾液の99%以上は水分です。その他に消化酵素などの有機物が0.3〜0.4%、無機物が0.1〜0.3%含まれています。
一日の分泌量は平均して約1〜1.5リットル と言われていますが、個人差やその時の体調、年齢などによって大きく変わります。
唾液腺
唾液を造り出す細胞の塊です。大きな塊の「大唾液腺」と小さな塊の「小唾液腺」があり、大唾液腺はちょうど上顎の7番目の奥歯の横辺りに開口部(唾の出口)がある耳下線と舌の根元に開口部がある舌下線と顎下線の三つになります。一方小唾液腺はお口の中の粘膜表面の広範囲にプツプツとその開口部が開いています。
唾液を出す細胞はネバッコイ液を出す奴とサラサラ系液を出す奴の二種類あり、耳下腺はサラサラ系、下顎線は二種類の混合、舌下線はネバッコイ液系です。
唾液の司令塔/コントロール
唾液が出るのは副交感神経が調整しています。つまり、リラッスしている時は分泌量は多くなり、サラサラ系が主になります。交感神経が優位な緊張状態をしいられると出る量は少なくなり、ネバッコイ系が主になります。
なので、よくドラマなどで緊張感が高まるシーンで役者さんが唾をゴックンと飲み込みますよね?あれって、唾の出る量は少なくなっているけど、緊張のあまり無意識の唾の嚥下(人間は無意識のウチに一日に2000回ぐらい唾を飲み込んでいるらしい。)を忘れていて・・・・さらに、ネバッコイ唾が溜まりに貯まって、ついには「ゴックン!」と、なるんじゃないでしょうかね〜。
年齢と唾液の量
唾液腺は年齢ともに成熟するので、30歳ぐらいでその量は最大になると言われています。その後は加齢と共に唾液腺の萎縮や脂肪化が生じ、機能が衰えるのでその量も減っていきます。さらに、サラサラ系がよけいに減るようです。結果、お年寄りの唾は糸を引く様なネバッコイ唾になります。これは入れ歯を入れているヒトには良い事ですが、後でも書きます様に虫歯や歯周病に取っては不利ですね。
美味しそうなものを見たとき、若い子のヨダレはサラサラ〜〜と流れるのに、何故か中年などのヨダレはダラ〜〜っと、漫画などに表現されるのも止む無しという訳です。
トホホホホ〜〜。漫画家のヒトってのは良く観察しているもんなんですね??
とかなんとか言ってるうちに原稿量がかなりになってしまいました。肝心な唾液の役割は次回に!!