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2009/11/02[院長コラム]紅葉の色々、そして歯科医療の色々。

こんにちわ。
秋もいよいよ深まり、晩秋ですね。先週末から名古屋へ2日間ほど行って参りました。
「日本障害者歯科学会」と「咬合育成研究会全国大会」が共に尾張名古屋での開催だったのです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私は日本大学松戸歯学部を卒業後、6年間「障害者歯科学教室」に在籍して、大学病院でハンディキャップの子供達、(主に精神発達遅滞のお子さんや自閉症のお子さん、そして脳性麻痺のお子さんの)歯科治療に従事し、研究をしていました。最近でこそ、当院へそう言ったお子さんがいらっしゃる事は少なくなりましたが、まだまだ地方ではそう言った医療弱者の方々が多くいらっしゃるのも事実です。今年の学会は私の仲のいい後輩の本多君(君といっても、もう50過ぎのオッサンですが・・・。)という歯科医師が準備委員長をし、医局時代愛知コロニーの歯科室でお世話になった石黒先生という方が大会会長をされていましたので、是非にの参加でした。
一方、「咬合育成研究会」は北海道釧路の小児歯科医の高田泰先生が率いている『小児から一貫した歯列矯正を行っている』歯科医師やスタッフの全国的な集まりです。私は東京支部の支部長をし、当院のスタッフは皆、高田先生の直接の指導を受け「筋機能訓練師」の資格認定を受けています。現代の見栄え優先で健康を害する様な歯列矯正ではなく。お口の周りの筋肉や日常生活の中での姿勢に注意しながら、下顎が必要以上に後ろへ行かない様な日本人に合った歯列矯正を目指しています。
(詳細はまた、改めて書く機会があると思いますし、興味のある方は当HPのリンク集からリンクして下さい。)
歯科医療は一般的にコマゴマとした事に集中する仕事です。今の私の興味も主にそう言った事にあります。いわゆる、治療の質とでも言うのでしょうか。無論、人間の健康に関わる医療でその質に「松竹梅」があってはなりません。その意味で、一般に皆さんが受けていらっしゃる健康保険治療に対しても私は懐疑的であり、常々このコラムでも述べています。
私は単なる私費治療をお勧めしたいのではなく、健康に命に関わる歯科治療は常に
「松以上」の治療でなくてはならないと感じているのです。そのためには残念ながら「梅以下」のレベルしかされない様な仕組みの健康保険治療を皆様にお勧めしたくはないだけなのです。ま、今回はその事は置いて。
一方、先に述べたように例えそれが「梅以下」(梅さん。ゴメンナサイ。)の健康保険治療であっても国民皆保険のシステムによって救われなければならない方々もいらっしゃるのです。
勿論、その方々にも「松以上」の治療が必要だと思いますが、それ以前に皆が等しく受容できるはずのシステムからこぼれ落ちている子供達や人々を救う事を目指すのも立派な歯科医療の分野なのです。『障害者歯科学会』では、ハンディキャップの方々へ提供する特殊な歯科医療の質の問題やその提供の仕方が主なテーマになっています。また、ハンディキャップの方々だけでなく、介護の問題や子供達の健やかな成長ともリンクする「摂食・嚥下」や「食育」の問題も重要なテーマです。世によく言われる「ユニバーサルデザイン」ではありませんが、ハンディキャップの方々への歯科治療の研究や工夫がひるがえって健常な方への歯科医療の質や提供方法の向上にもつながる多くのテーマを真摯な歯科医療関係者が研究・実践しています。
また、「咬合育成研究会」ではコマゴマとした歯科治療とはまた視点が異なり、子供達の日常生活習慣の問題、姿勢、食事の仕方からお口の周りの筋肉や舌の機能の問題を重んじて取り上げ、討議されていました。
どちらの学会も研究会も夫々に参加されている先生やスタッフの皆さん方それはそれは歯科医療への熱い想いを語っておられました。改めて、歯科医療の奥の深さや難しさ、そしてその歯科医療に携わる者としての責任の重要さ、もっと、もっと勉強をしなければという深い想いを感じた2日間でした。
名古屋も秋が深まり大道り公園の花水木が綺麗に紅葉し、ケヤキの葉が金色に輝きだしていました。その地で同日に開催された、2つの学会と研究会、そしてそれらに関わりながら日頃歯科医療の質を目指すべくミクロ単位の日々の奮闘している独りの人間・医療人として、引き裂かれそうになる幻覚をおぼえつつ、一緒に参加したスタッフの肩を借りながら助けられながら、『患者様ひとりひとり、その人にとって最良な歯科医療』「本物の健康と美しさ」を提供していくためにまた今日からも頑張ります。
の、高橋でした。
なんだか、やっぱり文章も支離滅裂でした。うまくまとまらずにごめんなさい。
追伸:「障害者歯科医療」を今も熱く語る、すばらしい医療人の仲間たちへ、心から敬意を表します。今回も心の栄養をありがとう。