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2010/10/10[院長コラム]国際歯科大会って?お祭り??

こんにちは
金木犀の香る季節になり、青空が高く見えますね。季節が巡るこのモンスーン気候が私は好きです。この日本に生まれて幸せだと感じる瞬間ですね。
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先週末、某出版社主催の国際歯科大会が横浜で開催されました。4年に一度の結構大きなフェスティバルです。まさしく・・・・・。ちょうど四年前は、私が敬愛する筒井昌秀先生と言う偉大な臨床家の奇跡の講演があり、感動の大会でした。あれから4年です。
今回は、その筒井昌秀先生の奥様で、また希有な臨床家である筒井照子先生の出版記念講演のお手伝いもかねて、参加しました。何かの因縁を感じますが・・・。それはそれとして、「PDS つぶやき」でも言ったのですが,全く歯科医療の本質をはずした演目が目白押しなのでした。トレンドが無いのです。その様に思っていたら、歯科医療界に精通した編集者である秋元氏も、全く同様の発言をされていました。
さすが、秋元さん目の着けどころが鋭いですよね(笑)。
大会自体は、主催の出版社の企画に載った歯科界の方々の演目が並んでいますので、良いとか悪いとかではないのですが、出版社としてはそう云った演目でないと本が売れないと言う事でしょう。ひるがえるなら歯科界自体がそれを求めているという事なのですが、審美のマテリアルや方法論の問題や、インプラントの処理の問題,手技の話題。決してそれらをおろそかにしていいというのではありませんが、違う様な気がするのです。補綴や修復の問題ではなく、疾病自体を治せているかどうかが問題ではないでしょうか。
国民は歯科界に何を求めているのでしょうか?審美?インプラント??それもあるかもしれません。歯科の現場では治療費用の段になるとすぐにモノの対価が話題になります。治療手技でもインプラントもしくは義歯、ブリッジというモノの話になります。少し考えればおかしい事に気付くはずです。
それは、手段の問題であって、医療の本質ではないのは誰でも分るのではないでしょうか。医療の本質ではないものが、歯科医療の本質ではおかしくないですか?
本質は疾病を治す事であり、悪化、再発しない様にリスクをメインテナンスする事です。
『炎症と力のリスクコントロール』が歯科医療の本質です。そして、その診査診断、プログラム、メインテナンスの一貫した診療行為に治療費用がかかるのです。けっしてセラミックの冠やインプラント、歯ぐきの施術に費用がかかるのではないです。
その様な感想を持ちながら、今、日本歯科医師会では大久保会長の肝いりで「生きがいを支える国民歯科会議」というモノを立ち上げているそうです。www.jda.or.jp/conference/index.html
普段、歯科医師会の事をあまり評価していないのですが、この姿勢はいいかもしれません。
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現在、経済不況にはじまり、歯科界は閉塞状態にあります。その中で、我々自身がもっと「歯科医療の本質」を考え尽くさないと、さらに、国民から見捨てられた業界に成り下がってしまう危険が一歩ごとに近づいている気がしてなりません。自分で自分の頚を絞めているのが、今の状況の様な気がします。
当院の新たな目標「炎症と力のリスクコントロール」を掲げ、医院のシステムやスタッフの異動、そしてそれらを反映したHPのリニューアルに踏み出そうとしています。ここまで考えられたのはこの苦境のおかげかもしれません。結果的にそれらがかんじゃさんの『本物の健康を、そして美しく。』に結びつく事を願っています。
当院を支持して頂き通い続けて頂いている患者さんに心から感謝致します。
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