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2021/03/07[院長コラム]10年目の 3・11 に思う

こんにちは

3月になりました。梅の花は終わり当家の桃の花が盛りです。もうに二〜三週間もすれば桜の便りがちらほらでしょう。

時間は経過し時はめぐり、季節は必ず移ろいで行く。

あの未曾有の震災と事件(事故ではなく)から10年目のこの頃テレビ等でも盛んに節目の企画や特別番組が流れています。実際に被災した方々の体験や思いを贔屓目に考えても分かれるはずのないぼくに出来ることはなんでしょうか。離れた地ではありながらもリアルに揺れを経験し同時刻の津波の映像を見つめ続けました。真っ暗な都心を黙々と家路へ歩む人々、毎日の関東各地での放射能測定値ニュースそして放射能汚染の可能性のあった東京から遠方へ避難する方々もいらっしゃいました。10年経っても道半ばの復興と生活、さらには見通しのつかない原発の廃炉作業と汚染物質の行方。決して元には戻らない景色が明らかになりつつある10年目。

 

 

 

一方この10年間でどれだけの地震や水害などの災害があったことでしょうか。そして世界を巻き込んだコロナ禍。21世紀になりAIが人間を超えるのではと言われる今でも、私たちの想像を超える様々な事象が発生しその度ごとに人間の営みの脆弱さが露わになっています。今ほど政治・経済・社会構造が私たち人間の豊かさや幸せといった普遍的な価値から乖離した世紀は無いのではないでしょうか。個々の罹災者の方々へ寄り添い支援する事は勿論です。その一つ一つの物語を起想し何かしらのベクトルを持つ事が悪い訳ではありません。ですが、そこまででは繰り返す「想像を超えた厄災」を想像内のイメージとして己が身に落とし込み防ぐ手立てが打てないままではないでしょうか。

今こそ想定外という言葉で片付けるのではなく、それらを想像した人類のあり方(政治・経済・社会構造・国)を地球規模で立ち上げるべき時ではないでしょうか。

しかしかく言う僕の生活は些末な毎日です。市井の開業医たる煩雑さに右往左往しつつ皆さんのお口の中や体調などごくごく微細(繊細)な尺度の仕事を生業にしております。その様な毎日の仕事や生活と先の思いをどうすれば擦り合わせて取り組めるかも私の臨床最終コーナーの課題だと思っています。