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2020/09/06[院長コラム]9月になりました。秋が恋しい。

こんにちは

長月 九月になりました。まだまだ暑さは続くものの台風の接近のせいか今朝は不安定な空の下幾分か涼しいような?

九州や西南諸島に猛烈に強い台風10号が接近しているとの事、この文章を書いている時点で災害の無い事を心から祈っております。しかしながら地球温暖化の影響でしょうか台風の進路や大型化が近頃とても気になる状況です。今までに無い地域に今までに無い様な大規模災害が次々と降りかかっており、正しく今までに無い発想で対応して行く必要性があると思われます。

そしてその事は今年世界を覆い尽くしているコロナ禍やサバクトビバッタにも言えると思います。全てに及んで今まさに待った無しでSDGsを達成すべく政策転換を図らねばなりません。私個人としては先進国においては「脱成長」という、より徹底した政策のみならず国民の意識や価値観まで含む転換が必要だと考えています。また私の関係する医療においても同様な視点が必要かもしれません。医療ジャーナリスト秋元氏のお勧めで今読んでいる「健康禍 人間的医学の終焉と強制的健康主義の台頭」ベルト・シュクラバークネ著 生活の医療社 において啓発される部分が多いにあります。その事はまた機会を新たに書きたいと思いますが、それにしてさえ安倍晋三首相の辞任とそれに伴う次期総裁選・・・・・。今までこのコラムを読まれている方々は私がどの様にこのザマを見ているか既にご存知かもしれませんのであえて言いませんが、ただ一つ 次期首相に自民党各派閥大連合の応援を得て最有力候補となった菅官房長官の発言の一つ一つそして何よりも継続性という点で、今ここにある危機を乗り切る人材でないことが明白です。さらに政治家として百年の計を見据えるような哲学は微塵もなくご退場願いたい最右翼であります。

新しい生活様式をと言われながらも、実は根本的なところでは大して変わらないのでは?と疑念を持っている私です。

いっそ変わってほしいのですが。

せいぜい人混みの中でのマスク、アクリル板ごしの接客、会計待ちのソーシャルディスタンス、入館時の検温と手指の消毒、展覧会等の面倒な予約制、リモートワーク、地方移住、都心部タワマンの価値下落、ウェッブ会議、家食、テイクアウトそしてアスリートには酷な状況ではありますがオリンピック、パラリンピックの中止などなど生活の末尾での変化や偏重はあるでしょうけれども、経済・効率・新自由主義の悪しき流れはそう急には変わらないと思っています。私を含めて人間は近代の流れの中でより速くより遠くへの資本の搾取で比較的安定して豊かさを実感してこられました。それ故、その呪縛から逃れ難いのです。その流れからの逸脱は多かれ少なかれ痛みや覚悟が必要であり、それ故その先の世界観が必要不可欠になります。

しかしながら現代において反動の主役たるこの先人生が長い若者たちにおいては「この先の世界観」を持ちにくい、持てない状況になっている事が気がかりです。そういった若者たちが安倍政権を支えていた訳です。一方で今の世界に抗う学生たちのデモやグレタ・トゥンベリさんとグレタさんの主張に同調する若者たちや香港で自由を叫ぶ若者も居るわけでそこに一塁の希望を感じてはいますが、少なくとも今の日本においては流れにさからわらず己が事として政治や世界の有様に見向きもしない若者たちが多勢に違いありません。それには日常生活へのSNSの侵食、経済格差の固定化、反知性の流れ、等様々な要因が考えられますが、その状況を打破するには。今ある世界(リアル)を疑え、違う視点でさらに世界を想像し見直してみる。と言うことを言いたいと思います。

卑近な例ですが、私はここの所ウォーキングを日課にしております。近隣の大きな緑地公園の周回道路を速歩するのですが、ややもすると頭(こうべ)が下がり気味になり歩む足の2〜3m先に目線が落ちることが多いのですが、この間胸を張って目線を数十メートル先にしながらウォーキングをしていた所、道端を横切るカナヘビ(トカゲ)、そしてなんと1m以上あるアオダイショウ(ヘビ)を目撃したのです。大興奮です!当然彼らは刻々と近づく人の気配を察しているわけで素早く道を横切るなり戻るなりしてまた草むらの中へ姿を消すわけです。一瞬の出来事です。2〜3m先へ目線を落としていれば気づくはずもない世界がそこにあったわけです。視線を変えるとはそういうことです。想像をたくましくし、ふと周りを見回し、思いを少し遠くへ飛ばしてみる。そして時には立ち止まり、振り返る。そういった歩みや日常が毎日を大切に愛でることに繫がりさらに私たちの世界を広げる事になるのではないでしょうか。

亡くなられた俳優の沢田貞子さんは毎日の献立を几帳面に記録しいたことで有名です。役者として名バイブレーターだった沢田さんにとっては食事を作るという事が身体性の仕事である役者自分自身の体を作る事であると同時に仕事から目線を変えるいい機会だったに違いありません。そこには他でもなく毎日を大切する愛おしむ気丈が溢れており本当に心が温かくなります。そう行った風に私たちは生きられないものでしょうか。