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2023/02/16[院長コラム]映画 アバター ウェイ オブ ウォーター  を観て  動物福祉を考える

こんにちは

昨年の暮れに 話題の ジェームズ・キャメロン監督アバターの二作目をIMAX・3Dで観ました。

まず思ったのは一作目でも感じたのですが、めくるめく映像の過剰さでしょうか。確かに3Dゴーグルを装着しての映像の臨場感は素晴らしいものでした。しかし、IMAXであれば2Dでも十二分ではないのか?逆に3Dならではの没入感が得られませんでした。さらに、専門的に画素数などの過剰に詰め込まれた情報がどこまで具体的に私たちの網膜や脳に影響を与えさらに琴線に触れる手助けになっているのか釈然としないものを感じました。

今まで映画という娯楽は様々なテクノロジーを取り入れて進化し、このデジタル時代に大衆娯楽として生き残ってきました。2001年宇宙の旅しかり、スターウォーズシリーズ然りです。しかしここ極まってその進化が人間のキャパを超え脳によって取捨選択されおそらく監督自身の目指した効果を発揮できなくなっているような気がします。それゆえ、ストーリーのマンネリや旧態依然とした背景設定、などの浅さが気になりました。

ことによるとハリウッドのこれが限界なのかもしれませんが、先住民へのステレオタイプな解釈、ある程度は共感できるものの画一的な自然や生き物・生態系理解。家族へ対する憧憬的なメッセージ等々 陳腐とまでは言いませんが旧くからの言い回しの繰り返しが押し付けがましく感じられました。

また日本人にとってはあからさまな捕鯨へ対するネガティブな描写や高等生物としての鯨への偏愛が、不愉快とまでは私は思いませんが、「あぁ〜、欧米の人(監督はカナダ出身)には捕鯨の文化はこんな風に見えており、生物多様性を侵害する象徴なんだろうな・・・。」と感じさせました。

さて関連して近頃、アニマルウェルフェア(動物福祉)という言葉をよく耳にします。動物福祉とは家畜を感受性を持った生き物として捉え、快適な無環境の中でストレスを減らし、人も動物も幸せな関係を結ぼうという考え方です。欧州では広く知られ実践されている考え方ですが、日本ではまだまだ浸透しているとは言い難い状態です。近年のSDGsの広まりもありここのところ耳にすることが多くなってきましたが、鶏卵の大手会社から動物福祉に反していると鶏のバタリーケージ飼を問題にされることを避けるよう依頼を受け収賄罪に問われた元農林水産大臣の事件が生じているように、鶏に限らず豚、牛そして必要ないとして生まれたばかりの雄の雛鳥の殺傷処分など現場での実現は入り口にさえついていないのが現状です。これらのことは、家畜側だけの問題のように感じられますが、結局劣悪なストレスのかかる環境を凌ぐために与えられている抗生剤を結局は私たち食する側が体内に取り込まざる得ないという人間側の負の部分につながってくるのです。

 

 

 

 

2月15日付朝日新聞朝刊『政治季評』で重田園江氏は「動物福祉」の概念が魚にかんしてはさらに希薄であると断じています。そして、それらの問題の根底は『命の商品化』だとしています。まさしく資本主義の商品としての「食べ物」として生物(命)が扱われているという問題なのです。そしてそれならばこの問題を市場(私たち)に任せるが難しい問題だと分かる。市場こそ命の商品化を加速してきた最大の要因に他ならないのだから。と述べています。

さらに、私たちは命をモノのように捉える工場生産の肉や魚を食べている。それなのに生産の場で何が起きているのかを想像せず、命を食べていることを直視しない毎日を過ごしている。この態度は、エネルギーの浪費や地球環境汚染など、人と生き物の生存の根源に関わる問題への無感覚や無視にも、そのままつながっているのではないだろうか。と問いています。全くその通りです。

想像力の欠如、あらゆるものを商品化する資本主義、私たちはどうすればいいのでしょうか?次回繋がっていきます。