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2022/12/25[院長コラム]私たちは生きる。積み重なる日々の営み

こんにちは

11月分をとりかす!という訳では無いのですが、最近この国や政治をを憂う記事ばかりなので、この年末に注目度の高いそして質ももちろんの展覧会をいくつか観て感じた事を書きたいと思いました。

私たちはどう生きるべきなのでしょうか。藤原新也は「死ぬな生きろ」と言い、岡本太郎は「殺すな」と。無論人其々時代それぞれにとってその意味は異なってくると思います。このような根源的な言葉でさえです。

私を含めて多くの人たちは日頃、生きる。死ぬ。といった事を意識せずに呼吸し食事をし生を営んでいます。もちろん世界中、この日本国内においても極限状態での毎日を送り目覚めと同時に「ああ、今日も生きている。」といった覚醒をせざる得ない人々がいることを忘れてはならない一方で、無意識にそして無造作に生きている人たちの多いことか。

岡本太郎の一筆一筆、迫りくる呼吸の一息一息が無作為に生きるな!永遠の一瞬を覚悟を持って過ごせと罵声を浴びせてきます。また、大竹伸朗は一見限りなく続くような過剰なコラージュの先になさなければならない日常のまさしく積み重ねである積層の先の忘れた沈黙や記憶を手繰り寄せてきます。大竹伸朗のそれはどこか横尾忠則を思わせる面影が私にはひつように感じられました。そして藤原新也の揮毫やレンズの先に映る光景や人日の営みには、圧倒的な営みのリアル、それを包むかのような神々しさの光の粒に祝福された人間がありました。

私たちは理屈でなく、一瞬か永遠かも判らない時間軸の中で生かされている。そしてその限りないもしくは限りある深い精神世界は実は生きるその事である日々の営みそのものです。そしてそれは何にも増してリアルなものなのです。まがいもなくその日々の営みを積み重ねるが如くに優れた芸術家は筆を重ね、音を重ね、物を重ねていくのでは無いでしょうか?私は64歳になって改めて彼らの本質を見たような気がして涙がそして吐息が溢れました。彼らは『ひたすら生きる事、日々の営み』を積み重ねていく事で私たちに「生きることの素晴らしさを、覚悟を」伝えていたのです。それは人間として同胞として。

そう思えてならない、そう体得し気づかされた優れた芸術家たちの行いでした。

わたしもまたそうでありたい。と。