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2008/02/05[院長コラム]中国産 餃子 誰が悪い?

中国で加工された餃子で多くの方の命までも危険な目に遭う事件が発生しました。
報道や行政、はたまた警察はその責任の所在を血眼で探しています。
が、この問題の本質は何でしょうか?
 それは、消費者不在の似非資本主義ではないでしょうか?価格の安さとそれに伴うリスクの説明、の不在。だと、感じました。
 マスコミの方やマスコミの取材に応じる方々(知識人や街角の一般の方を含め)の、この事件への感想はおしなべて同じで、気味が悪く感じるのは私だけでしょうか。
 しかし、もう一度冷静に考えて下さい。取材に応じていた方々が一応に述べていた答えは「食べるものですからね〜。安全は第一ですよね。」でした。
 では、何故?かねてより安全が不確定な中国産の惣菜や原材料を私や貴方は?消費者は?購入し続けているのでしょうか?
 それはとりもなおさず「安い価格」だからでしょう?
 しかし、世の中、何の仕組みも無く安価に良きものを製造(産出)出来るのでしょうか?その背後には必ず、労働力や安全、確実性等の形にならない価値が犠牲になっているのです。自分だけ良ければ良いはこのグローバル化した世界ではあだ花に過ぎないのではないでしょうか。
 必ず、自らに跳ね返ってッくるのです。それが、今回の事件の本質では無いでしょうか????
 世の中の多くのお母さん方はそれほどの自覚もましてや罪の意識も無く、価格と自らの労働力をセーブし(決してお母さん方が悪い訳ではありません。)、その労力や価格を中国者生産者に肩代わりさせたに過ぎません。しかし、そこには安全や安心の地球規模のコンセンサスはなく、所詮無理な話なのです。
 自らの安全と安心は自らからが責任を負わなければならない時代だという事をかねてよりこのコラムで書かせて頂いております。
 同じ様に、今はやりのエコも多くの偽りがまかり通っていると思います。「エネルギーの総和は不変である。」という、エネルギー第三の法則が厳然とあるなか、私達がエネルギーを集約した消費生活を続ければどんなにエコぶっても必ず何処かにその負の場が発生します。価格にしても同様です。(電気自動車がエコでしょうか?電気自動車を開発し、作る事のエネルギーや結局電気自動車に電気を送る発電所のエネルギーやCO2はどうなるのでしょう?寿命がせいぜい10年といわれている太陽電池パネルもしかりです。)今ある生活のレベルを維持増進し、持続可能な社会は果たしてあるのでしょうか?
 それでも、私どもは今を行きていかねばなりません。そして、私自身は今日も明日も歯科医療の質と責任、そして治療費の問題。さらには、人間という生命体への人工的な侵襲である歯科治療のあるべき姿をエントロピーとしてとらえ直し、臨床場面で日々悩み厳しい判断を私どもは問い続けているのです。