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歯科医療って何〜?  その1:私たちは何をすればいいのか!?

院長コラム「知られざる歯科の日常」

歯科医療って何〜?  その1:私たちは何をすればいいのか!?

2012年05月20日

こんにちは

今回は前々回の禅問答からもう少し具体的なお話を。

ネペンテス ラジャ.JPG

歯科医療には昔から「歯科医療は医療なのか?」という自虐的な問があります。飯塚哲夫という高名な歯科臨床家が居りますが、特にこの「歯科医療は医療なのか?」の問について常に熱く語る事でまた有名でもあります。詳細は氏の著書「新編 歯科医療とはなにか」をご一読下さい。
飯塚氏の論を待たずとも「歯科医療は医療的な部分とそうではない部分とがある。」という事が正解なのでしょう。しかし、世の中の巷の人、そして役人(厚労省)、さらには大部分の歯科医師自身がそこの所をきちんと理解していない。もしくは理解しようとしていない事に飯塚氏はずいぶんと怒っていらっしゃいます。そこには怒りの他に様々な感情が渦巻いている様で最終的に歯科医師である飯塚氏ご自身も自分の立ち位置を判断しかねているのではないかと思わせる風なのです。

しかしながら、そのような状況を怒るにせよ諦観するにせよ少なくとも歯科医療を生業とする者は自らの本分たるものをきちんとわきまえる事は絶対必要だという事では飯塚氏の言葉は的を射ていると思います。
montane litter frog.JPG

改めて、歯科医療の本質とは何でしょうか?その前に「医療って何?」という問も有りではないかと思います。内科は医療かもしれませんが、外科って医療ですか??よく天才外科医って言いますよね〜?ブラックジャックみたいに??でも、天才内科医って聞きませんよね???この差ってなんでしょうか。
基本的に医療というのは内科を指すのではないでしょうか?外科は医療ではないというのが歴史的にも事実なのではないでしょうか。(そう言うと外科の先生方にしかられるでしょうけれども。)さらに、医療の分類で言えば、眼科や耳鼻咽頭科、消化器科、と同じように臓器別の分類として歯科もしくは口腔科という科はれっきとした医療の分野でしょうけれども、眼科のレーシックが眼科の外科という意味で医療ではないように歯科の外科(口腔外科を含む外科的領域全て、そして修復や補綴、歯内療法などを含む)も医療とは言えないかもしれません。
逆に、歯科の特殊性として自己回復が出来ない硬組織を扱う事や、それらに伴って人工物で欠損補綴を行なう事を挙げる事があります。でもこれらと、医療外科での人工関節治療との差はあるのでしょうか?義歯は体外であること(上皮の更に外側にある欠損を補う人工物だから)義足と同じでしょうか?では貫通しているデンタルインプラントは中間でしょうか?生体としての内部組織である象牙質や歯髄と境界面で接着している修復物はどうなのでしょうか。

微妙〜ですね〜。 歯科には想像以上に外科的な部分が多い様です。そして、その外科的部分とは歯科にしても医科にしても医療ではない部分なのです。さらに、医科の外科と歯科の外科とは以外とたいして違わないというのが正解の様な気がします。歯科の特殊性をことさら言う方も居ますが、かえって特殊性をみつけられないというのが私の意見です。
frilled tree frog.JPG
その一方で、飯塚氏も言われているように、また私のボスである筒井照子氏が言われているように、歯科医療のある部分は必ず医療以外の何ものでもないのです。
回りくどい言い方ですが、言うなれば『現代の歯科医療が医療として成り立つためには医学的な部分が必要である。』のです。歯科医療もまた歴史的に見れば、抜歯などの外科や入れ歯などの技工的な部分から始まった経緯があります。そのため、その延長上で発想やドグマから抜け出られずに現代社会における口腔の病態について行けなくなりつつあると私は感じています。
医療や医学であれば、まず病態を診査・診断し、その原因を探り原因除去と必要に応じた対症療法が行なわれると思います。しかし、残念な事に歯科医師の多くはそう言った発想や思考のトレーニングを受けていないのです。
私の所属しているスタディーグループ「歯科臨床十人会」では今年のプレゼンテーマを「診査診断と治療計画提示」として、若手の先生方からベテランの先生までプレゼンを行なっています。まだ、5月例会の一回が終わっただけなのですがどうにもいけません。
診査/診断においては歯周組織がどうしたこうした。欠損にはアイヒナーの分類がどうしたこうした。あげくは、CTでの骨組織の有り様がどうしたこうした。そして、そこにはブリッジがいいのか入れ歯がいいのか、やっぱりインプラントだよね。といったプレゼンテーションです。
そこで、私が『どうして、この方はこうなったの?原因は??患者さんは何を望んでいるの???』と聞くと『歯ブラシがおろそかだったんですかね。噛み合わせの力も影響していると思います。なので、やはりインプラントではないでしょうか?GBR(骨造成法)がやはり必要ですよね!』という答えです。
もちろん、この先生はとってもよく勉強をされていて腕も切れ臨床も確かな先生なのです。さらに、あるステップにおいてはそういった検査や考察も必要です。そう言う視点や考え方を否定するものではありません。しかしながら、この答えは医療でしょうか?
なにかもっと以前に突き詰めるべき事があるのではないでしょうか。
もし20年前ならばこの答えで十分に患者さんに満足して頂ける歯科(医療)が提供出来たと思います。しかしながら現代において、う蝕は減少し歯周疾患も重度の方は減り続け80才でご自分の歯が20本ある方が30%代に上る時代、ストレスや生活習慣で今まで見られなかった様々な様相がお口の中や全身に現れる今。その今はそれでは十分とは言い難く、むしろ国民から見放される時代遅れの「歯いしゃ」になってしまわないかと心配しています。

よい歯科医師はすごく勉強をしています。毎週末家族サービスを犠牲にしゴルフを我慢して、どこかで研修を行ない新しい知見や技術の習得に汗を流し腕を磨いています。かく言う私も30代から40代にかけてそう言った事に血道を挙げてきました。けれども、ず〜っと違和感を感じている事があるのです。歯科医師はそう言った研修会で新しい技術や知見に触れると必ず熱心に質問をします。
「それは、何と言う材料ですか?どう使いどの様にやるんですか??」

私は思います。『この良好な治癒結果はそう言う事ではないんじゃない?』

と、感じ続けています。

ちょっと長くなったのでこのつづきはまた。

(文中 写真は 娘がボルネオカリマンタン島で撮影したものです。本分無い様との関連はありません ので悪しからず 苦笑)