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手仕事・・・・・を大切に思う。

院長コラム「知られざる歯科の日常」

手仕事・・・・・を大切に思う。

2009年10月9日

前回に続いて、ちょっとプラベートなお話から。
学生時代は多趣味な男だったんですが、社会人になり古いタイプなんですかね?今では「あえて言うなら、仕事が趣味。」と言った人間になってしまいました。そろそろ仕事後の人生を考え始めなければならず、老いた後に奥様や家族に邪険にされぬよう(苦笑)何か新たな趣味をと考え中なのですが。

そんな中で、趣味という訳ではないのですが『着物を着るのが趣味。』と言っていいかもしれません。でも、よく考えるとおかしいですよね?『着物を着るのが趣味。』 じゃぁ、普段は裸なのか?!ってな訳ではなく、洋服でなくあえて着物ってところがちょっと変わっているのかなという事です。
別に、お茶を習っているとか、小唄や三味線をやっているという訳ではありません。 着物姿で歩いているとよくその様に聞かれる事があります。またこの間は、お盆の少し後でしたでしょうか。着物姿で歩いていて、たまたま道で知り合いの方にお会いしたらその方は「お墓参りですか?」との事でした。私「・・・・???」後で気がついたのですが、黒っぽい着物だったし、お盆の後だったのでそのようにおっしゃられたのだと気がつきました。

最近、実は男性の着物が少しブームなのですが、まだまだ男性が着物姿で街を歩くのは珍しい光景です。皆さんに「何かあったんですか?」とか、「なんで着物なんですか?」とかよく聞かれます。
あげくの果てに、「高橋先生はいいわよね。歯医者さん辞めても呉服屋さん出来るわ。」とか、言われる始末。幾ら私でも趣味の着物で商売しようとは思っていませんので、悪しからず。

何故、着物かと言うと特にどうという訳でなく、「着物」が好きなのです。確かに自分で言うのも何ですが、ファッションにはうるさい方ですし(お洒落という事。笑)
ヒトと同じじゃ嫌なタイプ人間(目立ちがりや?苦笑)なので、多分にそう言った素地はあるともいます。それでも、着物の世界にはまった大きな理由が幾つかあるともいます。
まず第一に、手仕事、誂えである事。
第二に、極端な話、男性が女性モンを着ていてもおかしくない。(多分?)
第三に、洋服には到底ない美しい世界がある。
第四に、着物に合わせた小物の世界が奥が深く楽しい。
第五に、決まり事があり、それをちょっとわざと外したり。きちんと決めて装いとしての文化を体現出来る。

欠点はですね。
第一に、 値段が高い。
第二に、 暑苦しい。
第三に、 活発な動きに不向き。
第四に、 片付けるのが面倒。
ですね。

という訳で着物の話をしだすと、長〜くなってしまいます。なので、今回は、第一番目の 手仕事という事に関して書きたいと思います。

着物は基本的には出来合いのものではなく、反物と言う生地を選んでそれぞれの方の体型を採寸し誂えるものです。この誂えるという事も快感なのですがここの所はまたの機会に。
誂えである着物に仕立てるのも手縫いとミシン縫いがあります。そして肝心の生地です。もちろん、反物(所謂着物になる前の細長い布の状態)のすべてが手仕事な訳ではありませんが、多くの美しい反物は無名の職人さんや作家さんが手仕事で一点一点創っているのです。一言で手仕事と言いますが、その行程は気の遠くなる様な作業の積み重ねです。
絹(蚕が繭をつくるために吐く糸)や様々な植物の繊維を紡いでいく作業から撚りを掛け一本の糸にしそれらを染め分けたり、絣の文様が出来る様に括ったり、さらには機を織る作業まで正しく手仕事の積み重ねなのです。
現代は、安かろう早かろうが善であるかの風潮が跋扈しています。しかしながら、人間と営み(生活)から手仕事の部分が失われ過ぎではないでしょうか?家庭でのお裁縫やお料理、そして人々の仕事、子供達の日常生活、そして子育て自体に手を使い感触を確かめ、身体的な五感を研ぎ澄まし命を活かす(生活)が希薄になっている様に感じます。
民主党のどなたか大臣は「子供の親殺しなどの犯罪が多発するのは経団連に所属する様な大企業の責任だ。」の様な発言をされているらしいですがね。それらが大企業の責任かどうかはともかくとして。
手仕事をおろそかにする風潮は確実に人間の営み(命を活かす=生活)を希薄にしていると思うのです。ヒトはもっと「手仕事」を大切にしなければ行けないと感じるのです。しかし、そのためにはまず価値観の転換が必要かもしれません。安かろう早かろうが善なる価値ではやはり『手仕事』は衰退せざる得ません。『もったいない』を引き合いに出すまでもなく、身体の五感性である『手仕事』を慈しみ、繕いながらの生活の営みに私達はもう一度立ち戻るべきではないでしょうか。グローバルな市場原理の経済システムの崩壊と車に象徴される20世紀型化石燃料エネルギー集中・消費タイプの工業システムの行き詰まりは、私達に何をもたらし何を奪っていったかを検証する時期に来ていると思うのです。

私が、着物を着ていると十人中9人は『着物って(値段が)高いんでしょ?』と訊かれます。私が値段をそ〜っとお教えすると、皆さん『ええ〜!!』と言われます。確かに既製品(工業製品)の洋服の感覚からすればかなり高額な値段です。しかし、その背景には『手仕事』があるのです。一着の着物になるまでの『手仕事』を一人一人の方にお伝えしきれないのが残念です。ただ、仲間内の歯科技工士がやはり「ええ〜!!」と驚きの声を上げた時には諭しました。『着物を作る事も歯科技工士が入れ歯や歯に被せる冠を作るのも同じ手仕事ではないのか?お誂えではないのか?もっと手仕事を真摯に考えようよ。自分の仕事を大切にしようぜ。』と、

そうなのです。私達の仕事(治療)も究極の『手仕事』であり『お誂え』なのです。それは程度の差こそあれ健康保険の治療も全くの『手仕事であり、お誂え』なのです。
受け手側(患者様)も提供側(歯科医療従事者)も、そこの所をもっとこだわるべきではないでしょうか?

いかが思われますか?
『手仕事』って、いい響きですよね。