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不慮の事故死亡1位は窒息です。  嚥下のメカニズム

トピックス

不慮の事故死亡1位は窒息です。  嚥下のメカニズム

2018年05月7日

毎年「窒息事故」が新年に報道され、平成29年の人口統計では、不慮の事故が第6位になっています。不慮の事故の詳細は、平成21年度不慮の事故死亡統計があり、1番は窒息と厚労省より報告されています。

 私のところにも窒息後の高齢者が転院してきますが、嚥下評価をすると嚥下障害が重篤なケースは少なく、ほとんどが全般的精神機能低下を重複しています。

――嚥下のメカニズム

 ICF (国際生活機能分類)によると全般的精神機能は、1)意識の機能 2)見当識機能 3)知的機能4)心理社会的機能 5)気質と人格の機能 6)活力と欲動の機能 7)睡眠機能 と定義されています。これら項目に大なり小なりの問題を抱えることで、「食べること、飲むこと」に影響が出てきます。嚥下にどのような影響が出るのかを知って頂くため、まずは嚥下のメカニズムを解説します。

 「食べること、飲むこと」のメカニズムは3期もしくは4期モデル(以下3期)にて説明されてきました。両モデルとも1)食物を口に取り込んだ後食塊形成2)口腔から咽頭への送りこみ3)嚥下反射で食道に送るという一連の流れを説明しています(4期モデルの方が細かく分けています)。水分の嚥下は確かにこれで良いのですが、ヒトの固形物の嚥下はどうも違うことがわかってきました。ヒトは1)口腔内に食物を取り込む2)咀嚼する3)咀嚼中も口峡は開いて、食塊の一部を喉頭蓋谷に流す4)ある程度の量が喉頭蓋谷に溜まってくると、口腔内の食塊と合わせて嚥下反射にて食道へ送ります(これをプロセスモデルといいます)。

 嚥下メカニズムを整理しますと、水分は口峡を閉じて一旦口腔内に溜めて嚥下する。固形物は咀嚼しながらも口峡を開いて、一部を咽頭に送りながら嚥下するということになります。

 さて、一般臨床においては上記の生理学的モデル(3期、プロセス)を実践的にした、5期モデル(先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期)という臨床モデルがいられています。全般的精神機能低下が影響を与えるのは先行期となり、ここが悪いとすべての期に悪影響を与えます。先行期は食物の認識や、記憶とのフィードバック、嚥下の構えといった「食べる前の準備」と思っていて下さい。

 例えば、全般的精神機能低下の代名詞でもある認知症高齢者の嚥下造影検査を撮ると、開口しない、口に溜めたまま嚥下動作が起こらない、噛まずに丸飲みする、水分を噛んで嚥下するといった所見が認められます。

 開口しない、口に溜めるというのはイメージがつくと思いますが、水分を噛んで嚥下するというのはイメージがつかないのではないでしょうか。本来なら、水分は一旦口腔内に溜めて嚥下する「3期」ですが、これを「プロセスモデル」で処理してしまうのです。よく言われる固形物の「丸飲み」はプロセスモデルではなく、3期で処理しています。

 つまり、「drinkingをeatingで処理し、eatingをdrinkingで処理」しているわけです。私は全般的精神機能低下を有する高齢者は処理モデルの逆転が起こり易くなり、高齢者の窒息誤嚥事故の原因の一つとして考えています。こういった悲しい事故は専門家の評価が入ることで未然に防げるかもしれませんので、是非近隣の嚥下医療機関にご相談頂ければと思います。

【次回予告】顎関節脱臼と嚥下障害

執筆者:おじくん(言語聴覚士、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士)
病院勤務しながら学校で嚥下障害を教えているサッカーバカです。様々な分野の先生方のご指導を頂き、人生敗者復活戦しています。日本一の嚥下マニアを目指します。

m3.com より